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【解説】ヒツジもヤギもウシ!?意外なウシの仲間たち【動物プチ知識#3】

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 こんにちは。

 

 突然ですが問題です。

 

 

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 この生き物は何という名前でしょう?

 

いやいや、どう見てもウシだろ。

 

 正解!

 我々日本人がお世話になっているホルスタインですね。

 

 では、こちらはどうでしょうか?

 

 

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え~と、左がヒツジ、右がヤギかな?

 

 ご名答です!

 では、最後に。

 

 

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 この中に仲間外れがいます。

 さて、誰でしょう?

 

さっきのウシとヒツジとヤギと……シカ?えー……なぞなぞか?

 

  なぞなぞではありません。

 正解は「シカだけウシの仲間ではない」です!

 

え~!じゃあ、ヒツジもヤギもウシの仲間ってこと?

 

  そうなんです。

 今回は、意外なウシの仲間たちの紹介を紹介していきたいと思います!

 

 

目次

 

 

ヒツジもヤギもウシの仲間!ウシ科の特徴

 

 

  初めにそれぞれの分類から見ていきましょう。

 

名前 亜科
ウシ 偶蹄目 ウシ科 ウシ亜科 ウシ属
ヒツジ ヤギ亜科 ヒツジ属
ヤギ ヤギ属

 

  ご覧の通り、三種は同じウシ科、つまりウシの仲間であることがわかります。

 

 偶蹄目の特徴として四肢の指が偶数になっており、それぞれの指に蹄を持っているのが特徴。

 カバやイノシシなども偶蹄目にあたります。

 近年ではクジラやイルカなどの鯨目は偶蹄目(特にカバ)とかなり近い仲間であることが判明し、合わせて鯨偶蹄目と呼ばれることも多くなりました。

 

ウシ科の特徴としては反芻動物であること、そして生え変わらない一対の角を持っていることです。

 

反芻をする

 

 反芻(はんすう)とは飲み込んだものを再び口に戻し、咀嚼してまた飲み込むのを繰り返すことです。

 反芻を行う動物は反芻動物と呼ばれ、複数の胃袋を持っています。

 反芻動物はウシ科の他にシカやキリン、ラクダなどがいます。

 

 反芻動物の胃の中には大量のバクテリアが住み着います。

 バクテリアは食物繊維を分解することができるため、何度も胃と口を行き来することで動物だけでは消化できない硬い草からも栄養が取れるようになります。

 

ゲロ食ってるわけではないんだな。

 

角が生え変わらない

 

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  続いては角の特徴です。

 画像左上から時計回りでヤク、オオツノヒツジ、シバヤギ、アクシスジカです。

 

 それぞれ一対の角が生えていますが、アクシスジカだけ枝分かれしているのがわかりますね。

 ウシ科は一対の角が生え変わることなく伸びており、シカ科は毎年生え変わり枝分かれしているのが特徴です。

 

角だったら外見で判断できるし、わかりやすいね!

 

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実はウシの仲間の動物たち5選

 

 

 ここからはウシの仲間の動物たちを一挙に紹介します。

 ぜひウシについて知ってください!

 

ムフロン

 

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多摩動物公園にて(2020.03.05 撮影)

 

 ムフロンはヒツジの仲間。

 家畜として飼われているヒツジの祖先の一種と考えられています。

 オスは渦巻き状の角を持ち、一生伸び続けます。

 

ミミナガヤギ

 

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東武動物公園にて(2020.11.14 撮影)

 

 ミミナガヤギはその名の通りロップイヤーのような垂れ耳を持ったヤギです。

 東武動物公園で撮影したこの個体には見られませんが、オスメス共に角を持ちます。

 

バイソン

 

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東武動物公園にて(2020.11.14 撮影)

 

 こちらはアメリカバイソン。

 バイソンもウシ科に分類される立派なウシの仲間です。

 オスは最大で1トンにもなる巨体の持ち主です。

 

オリックス

 

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千葉市動物公園にて(2020.06.06 撮影)

 

 長く伸びた角が特徴のオリックス。こちらはシロオリックスです。

 生命保険やったり球団持っている会社の名前のようですが、サバンナで暮らすウシの仲間です。

 遠目から見たらヤギにも見えてしまいますが、肩までの高さが120cm、体重は100~200kgにもなります。

 

カモシカ

 

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多摩動物公園にて(2020.09.21 撮影)

 

 こちらはニホンカモシカ。

 ただでさえシカと間違われやすい見た目をしている上に名前に「シカ」と入るというややこしさ。

 「誰が、鹿や」のキャッチコピーと共にカモシカがアップで写った三重県のポスターが話題になったりもしました。

 

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ウシではない、シカの仲間の動物たち2選

 

 最後に名前にシカと付いていないシカの仲間をいくつか紹介します。

 ウシ科の仲間との違いをぜひ見比べてみてください。

 

トナカイ

 

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旭山動物園にて(2019.11.28 撮影)

 

 サンタさんの相棒としてもお馴染みのトナカイ。

 角が枝分かれしている立派なシカの仲間です。

 シカ科の中でもトナカイだけの特徴として、メスにも角が生えます。

 

シフゾウ

 

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多摩動物公園にて(2020.03.05 撮影)

 

 シフゾウは蹄はウシ、頭はウマ、角はシカ、身体はロバに似ているがいずれも異なることから四不像(しふぞう)と書きます。

 元々は中国に生息していたと考えられていますが、今は野生絶滅しており現在は飼育下で野生復帰に向けた繁殖活動が行われています。

 

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まとめ

 

 

 以上、意外なウシの仲間の紹介、そしてシカとの違いもご説明いたしました。

 ウシ科とシカ科の判断は付けそうでしょうか?

 

要は角が枝分かれしているかしないかだろ?楽勝楽勝!

 

 まぁ……。

 

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シタツンガのメス(ウシ科)

 

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ワピチのメス(シカ科)

 

 シカ科のメスはトナカイ以外角を持たないし、ウシ科も生えなかったり短かったりするのが少なくないんですけどね……。

 

あ……ッスゥーーー……。

 

 

 

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参考サイト

 

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