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【生き物紹介#1】アライグマじゃないよ!エゾタヌキの生態、見られる動物園の紹介

 

今回はエゾタヌキを紹介するぞ。

わ~、どっちも可愛い!って、どっちがどっち……?

右がエゾタヌキ、左はアライグマだ。今回はエゾタヌキの生態の他にアライグマとの違いも紹介するぞ。

 

 

エゾタヌキの生態

 

1.エゾタヌキは北海道の固有種

 

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旭山動物園にて撮影

 

エゾタヌキ

分類 :食肉目 イヌ科 タヌキ属

生息地:北海道の一部

体長 :50~60cm

体重 :4~8kg

食べ物:虫、木の実など雑食性

 

 タヌキはイヌ科に分類されるイヌの仲間です。

 先ほど似ていると並べたアライグマはアライグマ科に属するので、タヌキとは全然違う生き物になります。

 

 エゾ、もとい蝦夷が付くように北海道の固有種です。

 

 本州に生息するタヌキはホンドタヌキになります。

 田舎では馴染み深い生き物で、東京の都心部にも人里に降りてゴミを漁ってるところを度々目撃されています。

 

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2.タヌキは幻の動物?

 

 生息域は日本を含めた東アジアやロシアの一部など、ごく限られています。

 日本では本物だけでなくキャラクターとしてもよく名前を見かけますが、実は世界的に見れば珍しい生き物なんです。

 

 その珍しさゆえに幻の生き物と思ってる人もいるのだとか……。

 

 タヌキは英名でraccoon dogと書くのですが、raccoonはアライグマを指します。

 

 アライグマに似た犬なのでraccoon dog。

 

 アライグマ似なのは万国共通なのかもしれませんね。

 

ちなみにボク、アカハナグマはアライグマの仲間だよ~。

 

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3.タヌキは努力家

 

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旭山動物園にて撮影

 

 タヌキは夜行性のため主に夜間に活動し、昼間は巣穴で寝ていることが多いです。

 

 巣穴は自分で掘ることは少なく、木や岩場の隙間、さらにはキツネの古巣なんかも使っちゃいます。

 

 素早く動くことも苦手で強い力も持っていないので、自ら狩りをすることはあまりありません

 主に虫や地面に落ちた木の実を求めてひたすら歩き回き回るのです。

 

 イヌ科なのに素早く走ることも狩りをすることも苦手なタヌキ。

 しかし、地道に歩き回ってエサを探すことで生存競争でも生き残れたのです。

 

平凡でも努力を諦めない。大切なことだね!

そんなタヌキだからこそ、人間との生活圏が近くなった影響でゴミや農作物を漁ってしまう問題も起こってしまっているな。

 

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4.おトイレがコミュニケーション

 

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旭山動物園にて撮影

 

 タヌキにはてためフンと呼ばれる習性があります。

 

 ためフンとは他の仲間と同じ場所にフンをする行動の事です。

 ためフンの場所となったためフン場は言うなれば共同トイレですね。

 

 ためフン場は縄張りを主張するほかに仲間同士の交流の場としての役割も持ちます。

 

 トイレが交流の場!?となるかもしれませんが、人間もツレションなるものがありますしそんなに驚くことではないのかもしれませんね。

 

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5.特技は死んだふり

 

 もう一つの特徴として擬死、つまり死んだふりが挙げられます。

 

 タヌキは元々臆病な性格で、敵に襲われるときのみならず大きな物音がした際にも擬死をします。

 

 自然界では捕食者は動かなくなった獲物に対して油断するようで、擬死をする生き物はその隙をついて逃走を試みると考えられています。

 具体的な成功率はわかっておりませんが、そのような行動を取る生き物がタヌキ含めて多数いるということは、案外効果的なのかもしれませんね。

 

 ちなみに、寝たふりを意味する「狸寝入り」という言葉がありますが、これはこのようにビックリしてすぐ擬死をすることや化け狸というように昔から人を騙す生き物と考えられたために生まれた言葉だと言われています。

 

江戸時代から使われていた言葉らしいぞ。昔の人ってのは特徴を上手く捉えてるよな。

 

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アライグマとの見分け方

 

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旭山動物園にて撮影

 

 やっぱり何度見ても似てますよね。

 顔つき、体つき、もふもふな毛……。そして、何よりどちらも可愛い。

 

 タヌキとアライグマは見た目が似ているだけでなく、人里に現れてゴミを漁ったり農作物を荒らしてしまうところまで似ています。

 

 そんなアライグマと見分けるポイントはこちら。

 

  1. 顔の模様
  2. 尻尾
  3. 前足

 

 1つ目のポイントは顔の模様です。

 

 アライグマは顔の黒い模様が繫がっており、また鼻筋にも模様あるため十字のようになっています。それに対し、タヌキは模様繫がっておらず鼻筋も黒くありません。

 

 これを知っていれば、顔つきはそっくりでも模様で見分けがつくようになりますよ。

 

 加えてアライグマはヒゲが白いのですが、これは遠目からだと気付きにくいかもしれないですね。

 

 2つ目は尻尾です。

 

 あいにく両者の後ろ姿の写真を用意できなかったのですが、アライグマの尻尾は縞々の模様をしてます。

 一方でタヌキの尻尾には模様がありません。

 

 顔がよく見えない、という時はぜひ尻尾を参考にしてみてください。

 

 そして、3つ目のポイントは前足です。

 

 アライグマの前足は人の手のような5本指であり、器用に物を掴むことができます。

 また、アライグマは後ろ足で立つことができ、木登りや泳ぎも得意なので何かとアクティブです。

 

 タヌキはイヌ科なので、犬やキツネのような骨格をしており物を掴んだり後ろ足だけで立つことはできません。

 

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飼育されている動物園

 

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2019年11月に撮影しました!

 

 2020年11月3日現在、日本動物園水族館協会に加盟しているエゾタヌキが見られる動物園は以下になります。

 

 

 北海道の固有種だけあって見られるのは北海道だけです。

 

 同じ北海道の円山動物園も飼育されていたのですが、2020年1月27日にメスのポロリンが死亡したことで、展示が終了しました。

 

 エゾタヌキならではのもふもふ具合と雪の中で元気に動き回るタヌキの姿は格別ですよ!

 

 おびひろ動物園ではエゾタヌキが人気を博しています。

 

 

 紅葉の中で戯れるタヌキの動画が「可愛い!」と 大反響があり、その後も「たぬのモフみと共にあらんことを」というキャッチフレーズと共に載せられる動画や画像が度々反響を呼んでいます。

 

 当時は2匹飼育されてましたが、こちらのツイートから数か月後の2020年3月に高齢であったオスのシロ(当時11歳)が亡くなり、現在はメスのあん(2020年4月現在で7歳)の1匹のみが飼育されています。

 

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まとめ

 

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旭山動物園にて撮影

 

 以上、エゾタヌキを紹介させていただきました。

 

 キャラクターとしては人気だけど顔はパッと思い浮かばない……。

 そんな方にエゾタヌキ、ひいてはタヌキのことを少しでも知っていただけたら幸いです。

 

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ホンドタヌキ 井の頭自然文化園にて撮影

 

 最後にホンドタヌキもちょろっとご紹介。

 

 もふもふなエゾタヌキは北海道でしか見ることができませんが、ホンドタヌキは本州以南の色々な動物園でご覧いただけます。

 意外と端正な顔立ちにギャップを受けるかも?

 

 

 最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

 

 

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参考サイト

 

 

 

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